神奈川県は、都内に近く、横浜や川崎といった大都市を有しているため、医療には不自由しないと思ってる人がどうやら多いようです。

しかしながら、実際には神奈川県の西部では医師不足は深刻な問題で、東部の川崎・横浜といった都心部の地域でもある種の医師不足が起きているようです。

実は神奈川県で医師が集中しているのは川崎と横浜で、それ以外の地域についてはむしろ医師不足の傾向にあります。かろうじて相模原市が川崎・横浜に食い込むかというところですが、近年政令指定都市になった相模原市は割合としてはやはりそこまで医師が多いとは言えないようです。

また、川崎・横浜には病院が多く、医師が集中しているのものの、産婦人科と小児科の数は不足しています。いくら少子化の時代とはいえ、人口が集中している都市だけに既存の産婦人科医、小児科医では回らなくなっているのが神奈川県東部の医療問題です。西部は、医師自体の数が少ないのが問題です。これにより緊急医療等の面では慢性的な問題を抱えています。更に、神奈川県全体では高齢化という問題も抱えています。今はまだいいものの、断崖の世代が高齢化を迎え、これから爆発的に高齢者が増えるのは確実だからです。

そのような中で、神奈川県としても「神奈川県保健医療計画」を策定し、行政も真剣に医療問題に取り組んでいます。「誰でも等しく良質かつ適切な保健医療サービスを受けられる」ことを基本としたこの一連の取り組みは、県のホームページ等でもその推進状況や成果については公開されています。そして、どうやら神奈川県は都心に近く住みやすいという地の利がありますので、転職希望医師が多いことからも、この取り組みは徐々に成果に結びついている様です。

特に、東京都は病院施設も多く、医師の数も多いのですが、報酬が低いといわれています。これに対し、神奈川県は横浜と川崎以外であれば、募集求人も多く、報酬も都心部より高いということから神奈川県の医師求人は人気とされているようです（参照：東京の医師求人数や報酬面について）。

医療崩壊が叫ばれる中、神奈川県は医療に対する意識の高い県ということを知り、ぜひ、これを機に神奈川県保健医療計画の推進状況等も県のホームページで閲覧し、医療問題に対する意識を高めるといいでしょう。

医師の求人情報に関する参考：https://www.doctor-vision.com/